流動資産の勘定科目には「売掛金」「未収入金」「未収収益」があります。
- 「売掛金」
- 「未収入金」
- 「未収収益」
この3つは代金を受け取る権利である債権です。
今回はこれらの勘定科目についての違いを解説します。
「売掛金」「未収入金」「未収収益」の違いをわかりやすく解説していきます。
「売掛金」とは?
「売掛金」は、営業取引によって販売した場合に使います。
売掛金の相手科目は「売上」です。
例:A社はB社より商品100円を仕入れた。代金は後日支払うとする。
仕入 | 100 | / | 買掛金 | 100 |
例:A社は仕入れた商品を150円でC社は販売した。代金を後日受け取るとする。
売掛金 | 150 | / | 売上 | 150 |
「未収入金」とは?
「未収入金」は、営業”外”取引によって販売した場合に使います。
また「未収入金」の相手科目は営業外取引のため
「営業外収益」「特別利益」の項目で扱われることが多いでしょう。
例:A社は備品(帳簿価額200円・直接法)を150円で売却した。代金を後日受け取るとする。
未収入金 | 150 | / | 備品 | 200 |
固定資産売却損 | 50 | / |
例:A社は有価証券(帳簿価額200円)を300円で売却した。代金を後日受け取るとする。
未収入金 | 300 | / | 有価証券 | 200 |
/ | 有価証券売却益 | 100 |
「売掛金」と「未収入金」の違いは営業取引かどうかになりますね。
「未収収益」とは?
「未収収益」は一定の契約に従い、
継続的な契約で生じる収益で役務提供が終わっておらず、債券が確定していない場合に使用します。
未収収益の主な例は、貸付金による利息(受取利息)です。
相手に現金を貸せば利息は発生しますが、利息は返済時にもらう場合
返済前に期末決算を迎えたとき、決算月まで発生した利息を計上しなければなりません。
例:A社は、B社に2月に現金を貸し付けた。3月末決算時点で発生した利息200円である。
未収収益 | 200 | / | 受取利息 | 200 |
このように決算時に計上する収益・費用を経過勘定といいます。
まとめ
「売掛金」「未収入金」「未収収益」の違いをまとめると下記のようになります。
- 売掛金
→営業取引による債権 - 未収金
→営業外取引による債権 - 未収収益
→継続的な契約で役務提供が終わっておらず、債権が確定していないもの
↓また別の記事で、「買掛金」「未払金」「未払費用」の違いについてまとめてあります。
内容は債務・債権の違いで同じようなものですが、よかったらご参考ください。
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