今回は経理業務というのは具体的にどんなことをしているのか?
1日・1ヶ月・1年ごとのスケジュールで一覧で業務の紹介していきます。

これから経理職を目指している方に向けた内容になります。
- 1日のスケジュール
- 1ヶ月のスケジュール
- 1年のスケジュール
経理の業務内容
「経理」は会社のお金・数字などを管理するお仕事です。
会社はお金を稼ぐため利益を増やすため、あらゆる手段で取引を行っております。
その1つ1つの取引を数値で管理し表すのが経理のお仕事になります。
経理の仕事は、毎日行う仕事もあれば、月に1回、年に1回行う仕事もあります。
経理の仕事は大きく下記3に分類されます。
- 日次業務
→毎日行う業務 - 月次業務
→月に1回行う業務 - 年次業務
→年に1回行う業務
1日のスケジュール
経理で日次で行う業務は、毎日発生するものが主になります。
具体的には下記になります。
【経理の日次業務】
- ①入金・出金管理および支払業務
- ②請求書による経費計上
- ③社員の立替精算や仮払金など小口現金の管理
- ④請求書・領収証の発送業務
- ⑤その他ファイリングなどの書類整備
①入金・出金管理および支払業務
入金や出金により、会社の口座にあるお金は日々動きます。
この入出金を帳簿に付けることにより日々の現預金の残高を帳簿と合わせていきます。
また支払いがあればネットバンキングから支払処理をします。
小口現金がある会社であれば、小口現金のチェックも行います。
②請求書による経費計上
取引先より請求書を受領したら経費として計上します。
③社員の立替精算や仮払金など小口現金の管理
従業員が立替で支払った場合は、領収証を受け取り、その従業員に支払います。
また金額が大きい場合は予め従業員へ仮払いをし、後日お釣りと領収証を受け取ります。
④請求書・領収証の発送業務
得意先に請求書や領収証を発送する業務になります。
②は取引先から請求書受け取った場合ですが、
こちらから取引先へ請求書を送付する場合もあります。
⑤その他ファイリングなどの書類整備
処理済みの書類は随時ファイリングして保管します。
1ヶ月のスケジュール
経理は基本【1ヶ月単位】でスケジュールを立て仕事を進めることが多くあります。
その理由は、経理が作成する「決算書」は月単位で作成し
経営者に報告している会社が多いからです。
1年単位で作成すると、経営者に会社の状況を報告するのが遅くなり、それにより経営判断に遅れを取る可能性があります。
このように、1ヶ月単位で行う決算業務を【月次決算】といいます。
月次決算を終えるための大まか流れは下記のようになります。
【経理の業務】
- ①現預金の残高確定
- ②棚卸商品の残高確定
- ③仮勘定の整理
- ④経過勘定の計上
- ⑤固定資産の管理および減価償却
- ⑥給与など人件費の計上
- ⑦売上の計上
- ⑧引当金の管理
- ⑨その他、請求書による経費の計上
①現預金の残高確定
日々の入出金は一日のスケジュール①でしておりますが、月末は特に注意が必要です。
月末の帳簿残高と実際残高が一致しているか確認し預金の残高を確定させます。
②棚卸商品の残高確定
商品などの在庫を持っている会社では、在庫の残高も確定する必要があります。。
仕入れた商品で在庫として残っているものは
仕入勘定から商品勘定として振替する必要があります。
③仮勘定の整理
従業員へ仮払いしたが、領収証を受け取っていない場合など
不明な仮払金があれば適正な勘定科目へ振り替える必要があります。
④経過勘定の計上
費用は発生主義で計上しますが、月中で現金主義で計上してしまったものを
適正な科目(前払費用・前受収益・未収収益・未払費用など)へ
振り替える必要があります。
⑤固定資産の管理および減価償却
一定の金額を超え、使用期間が1年を超える場合、経費ではなく固定資産で計上します。
固定資産がある場合、減価償却費の計上も必要となります。
⑥給与など人件費の計上
従業員に支払う給与の計上です。
社会保険料などの控除による個人負担は「預り金」へ、
会社負担分は「法定福利費」で計上します。
また役員の分は「給与」ではなく「役員報酬」で計上します。
⑦売上の計上
ある程度の規模の会社の場合、売上があがる度に都度計上するのは時間がかかるため、
月単位で一括して売上の計上を行います。
⑧引当金の管理
貸倒引当金・退職給付引当金・賞与引当金の計上を行います。
⑨その他、請求書による経費の計上
消耗品費・通信費・水道光熱費など請求書が届けば
経費として計上する必要があります。
1年のスケジュール
最後の1年のスケジュールになります。
税金関係が主になりますが、月ごとに記載すると下記のようになります。

※3月決算の場合のスケジュールになります

3月決算の場合、4-6月が繁忙期!
3月決算の場合、年度初めの4-6月は決算作業に忙しくなる月です。
月次決算で整理できなかった未処理のものを整理する必要があります。
これを一般的に「決算整理」といいます。
決算整理後は下記の決算書をそれぞれ作成します。
月次決算では、あくまで社内用として作成しておりましたが、年次決算では、社外用として正しい勘定科目で組み替える必要があります。
例えば、帳簿上は「現金」「当座預金」「普通預金」という3つの勘定で処理されていますが
決算書では3つでまとめて「現金及び預金」と表示組替します。
5月は法人税、法人住民税、法人事業税、消費税の計算および申告書の作成があります。
法人税等・消費税は、決算月から2ヶ月以内に税務署に必要書類を提出して確定申告を行い、納税する必要があります。
※申告に関しては事前に申請すれば1ヶ月の延長が可能です。
まとめ
今回は経理のお仕事のスケジュールについて説明しました。
上記はあくまで一例であり、企業によって業務のやり方はさまざまです。
参考程度に認識して頂ければと思います。
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