今回は「オンバランス」と「オフバランス」の違いについて解説します。
「オンバランス」と「オフバランス」の違い
結論から言うと
「オンバランス」と「オフバランス」の違いは下記のようになります。
- オンバランス
→B/Sに資産・負債を計上する。 - オフバランス
→B/Sに資産・負債を計上しない。
B/Sとは貸借対照表(バランスシート)のことです。
貸借対照表とは?
貸借対照表(B/S)はある時点の企業の財政状態を示すものです。
貸借対照表では、会社にどれくらいの資産があって、借金はどれくらいあるのか?がわかります
上記のように左右に表が分かれており
左側が[資産]
右側が[負債]と[純資産]となります。
[左側の合計金額]と[右側の合計金額]は必ず一致します。
資産=負債+純資産
貸借対照表は英語表記ではBalance sheet(バランスシート)と呼び
それを略語としてB/Sとも呼ばれております。
B/Sとは貸借対照表の略です。
リース会計との関係
オンバランス・オフバランスは主にリース会計で用いられます。
リース取引は大きく2つに分類されます。
- ファイナンス・リース取引
- オペレーティング・リース取引
仕訳処理としては下記のようになります。
- ファイナンス・リース取引
→原則、オンバランスで処理 - オペレーティング・リース取引
→原則、オフバランスで処理
オンバランスの仕訳
ファイナンス・リース取引は原則、オンバランスで処理し
仕訳としては下記にようになります。
リース資産 (資産) | / | リース債務 (負債) |
オンバランスとは、B/Sに資産・負債を計上することです
オフバランスの仕訳
オペレーティング・リース取引は原則、オフバランスで処理し
仕訳としては下記にようになります。
支払リース料 (費用) | / | 未払費用 (負債) |
オフバランスとは、B/Sに資産・負債を計上しないことです
このようにリース取引では
「ファイナンス・リース取引」と「オペレーティング・リース取引」によって
仕訳処理が異なり、その時に「オンバランス」や「オフバランス」という用語が用いられます。
新リース会計について
上記で「ファイナンス・リース取引」と「オペレーティング・リース取引」について
説明しましたが、新リース会計基準の
新リース会計基準では下記のように変更となります。
- 「ファイナンス・リース」と「オペレーティング・リース」の区分を廃止
- 基本はすべてオンバランス処理をする。
- ただし「少額リース」や「短期リース」は例外としてオフバランス処理が認められる。
↓新リース会計基準については下記で詳しく解説しております。
まとめ
今回は「オンバランス」と「オフバランス」の違いについて解説しました。
要点をまとめると下記になります。
- オンバランスとオフバランスの違いは下記である。
- オンバランス
→B/Sに資産・負債を計上する。 - オフバランス
- →B/Sに資産・負債を計上しない。
- オンバランス
- 「バランス」は、バランスシート(貸借対照表)という意味
- オンバランスとオフバランスは主にリース会計で用いられる。