今回はリース会計で使用する
[リース資産]と[リース債務]のB/S上の表示区分について解説します
リース資産の表示区分
リース資産は固定資産の中の有形固定資産に分類されます
備品など有形固定資産のリースであればリース資産も
「有形固定資産」になります。
しかし、ソフトウェアなど無形固定資産のリースであればリース資産も
「無形固定資産」になります。
リース債務の表示区分
リース債務は下記のように
流動負債または固定負債
に分類されます。
- 決算日から1年以内に返済するもの
→流動負債 - 決算日から1年超えてから返済するもの
→固定負債
【リース債務の表示区分】
決算日から1年以内に返済するもの→流動負債
決算日から1年超えてから返済するもの→固定負債
リース資産は有形固定資産ですが
リース債務は返済月によって流動負債か固定負債か異なります
例題
次に例題に沿ってリース債務の表示区分について解説します。
(1)リース取引開始時
リース資産 | 277,510 | / | リース債務 | 277,510 |
所有権移転で[貸手の購入価額]277,510円と判明しているため
リース開始時のリース資産・負債の金額は277,510円になります。
(2)リース料の支払い
支払利息 | 11,100 | / | 現金 | 100,000 |
リース債務 | 88,900 | / |
①支払利息の算出:リース債務に利率4%を掛けます。
リース債務277,510×4%=11,100(支払利息)
②リース債務の返済:支払リース料から支払利息を差し引きます。
支払リース料100,000-11,100=88,900(リース債務の返済)
(3)リース債務の表示区分
(解答)
- リース債務(流動):92,456円
- リース債務(固定):96,154円
(1)(2)によりリース債務の残高は下記のようになります。
リース債務:277,510-88,900=188,610円
これを流動・固定に区分する必要があります。
翌期末のX3年3月31日のリース債務の返済額が1年以内の返済額となるため、流動負債となります。
(2)と同じようにX3年3月のリース債務の返済額を算出します。
①支払利息の算出:リース債務に利率4%を掛けます。
リース債務188,610×4%=7,544(支払利息)
②翌期のリース債務の返済:支払リース料から支払利息を差し引きます。
支払リース料100,000-7,544=92,456←これが流動負債
つまり、全体の188,610円から流動負債92,456円差し引いた金額が固定負債になります。
188,610-92,456=96,154←これが固定負債
リース債務の流動・固定で区分すうには
翌期(1年以内)の返済額を算出する必要があります。
まとめ
今回はリース資産・リース債務の表示区分について解説しました。
リース債務の場合は返済が1年以内か1年超えかによって
流動・固定を区分する必要があるので注意しましょう。
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