今回は【仕入と売上原価の違い】について解説します。
仕入とは?
仕入とは
販売や製造を目的として商品・材料を購入する費用のことです。
「販売や製造を目的として」というのがポイントです。
売上原価とは?
売上原価とは
商品やサービスを販売する際に直接かかった費用のことです。
「販売する際に直接かかった費用」というのがポイントです。
仕入と売上原価の違い①
仕入と売上原価は同じように見えますが厳密には異なります。
「仕入」は、商品を仕入れた金額になりますが
「売上原価」は、そのうち販売に直接かかった費用になります。
つまり仕入のうち、未販売のものは売上原価に含まれません。
「売上原価」は販売に直接かかった費用であり
未販売のものは売上原価に含まれない。
下記の具体例で詳しく解説します。
具体例
例:
商品100個仕入れました。
このうち、70個は販売済み・30個は未販売とします。
※商品1個=1円とします。
この時に「仕入」と「売上原価」を求めなさい。
(解答)
- 仕入:100円
- 売上原価:70円
仕入:
1個1円の商品を100個仕入れたので、仕入れは100円になります。
売上原価:
「売上原価」は販売に直接かかった費用であり
未販売30個は売上原価に含まれません
そのため、販売済みの70個が売上原価になります。
補足
小売業の場合、商品を仕入れて販売するサービスになりますが
製造業の場合、材料を仕入れて、その材料から製品を作り、販売します。
製造業の場合、「製品を作る」という工程が入ります。
製品を作る場合、材料の仕入以外にも、下記のような費用がかかります。
- 製品を作る人の労務費
- 製品を作る工業の家賃などの経費
これらも商品を販売する上で直接かかる費用になるため
売上原価に含まれます。
売上原価は、材料の仕入以外にも
「製品を作る人の労務費」・「製品を作る工業の家賃などの経費」も含まれる。
製造業の原価は「製造原価」とも呼ばれております。
売上原価は利益を求めるために必要
売上から売上原価を差し引いたものが売上総利益となります
売上ー売上原価=売上総利益
利益を求めるためには売上原価は重症な数値となります。
まとめ
今回は【仕入と売上原価の違い】について解説しました。
要点をまとめると下記になります。
- 仕入とは販売や製造を目的として商品・材料を購入する費用のこと
- 売上原価とは商品やサービスを販売する際に直接かかった費用のこと
- 売上原価は、仕入のうち未販売のものは売上原価に含まれない。
- 売上原価は、仕入以外にも「製品を作る人の労務費」・「製品を作る工業の家賃などの経費」も含まれる。