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【徹底開発】研究開発費は売上原価?販管費?

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研究開発費は

  • 研究開発費は売上原価なのか?販管費なのか?
  • 研究開発費は損益計算書のどこに表示されるのか?

について解説します。

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研究開発費とは?

研究開発費とは、

新製品の計画・設計又は既存製品の著しい改良等のために発生する費用です。

研究開発費は売上原価?販管費?

  • 研究開発費は売上原価なのか?販管費なのか?
  • 研究開発費は損益計算書のどこに表示されるのか?

結論から言うと

研究開発費は販管費になります。

また、正確に言えば販管費の中の「一般管理費」に該当します。

販管費は「販売費及び一般管理費」の略になります。

なぜ研究開発費は売上原価ではないのか?

なぜ研究開発費は売上原価ではないのか?

研究開発費はソフトウェアの制作の過程で生じる費用です。

そのため、売上原価ではないか?

と感じる人もいると考えます。

これについて詳しく解説します。

新しい製品・サービスを制作しようとした場合、

いきなり生産活動が開始される訳ではありません。

  • 具体的にどういう製品を制作しようか探究活動したり
  • その製品の設計や開発を行います

上記のような研究・開発を行っている段階では

将来の収益獲得に繋がるか不明確です。

そのため、売上に直接紐づく費用である売上原価とは馴染みが低いため

販管費(一般管理費)として処理します。

また製品の設計・開発が終えて、正式式に製品化された後の生産活動は

販管費ではなく、売上原価(またソフトウェア)になります。

厳密には製品を製造するという意味で製造原価となります。

研究開発費が売上原価の場合もある?

上記で研究開発費は販管費(一般管理費)と説明しましたが

例外として製造費用として売上原価に含めるケースもあります。

製造現場において研究開発活動が行われ、かつ、当該研究開発に要した費用を一括して製造現場で発生する原価に含めて計上しているような場合があることから、研究開発費を当期製造費用に算入することが認められている。

研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針

研究開発活動でも、製造現場で発生する場合は

製造費用として売上原価に含めることが認められます。

研究・開発の範囲

研究・開発の範囲は下記のようになります。

【研究・開発の範囲】

  • ①従来にはない製品、サービスに関する発想を導き出すための調査・探究
  • ②新しい知識の調査・探究の結果を受け、製品化、業務化等を行うための活動
  • ③従来の製品に比較して著しい違いを作り出す製造方法の具体化
  • ④従来と異なる原材料の使用方法又は部品の製造方法の具体化
  • ⑤既存の製品、部品に係る従来と異なる使用方法の具体化
  • ⑥工具、治具、金型等について、従来と異なる使用方法の具体化
  • ⑦新製品の試作品の設計・製作及び実験
  • ⑧商業生産化するために行うパイロットプラントの設計、建設等の計画
  • ⑨取得した特許を基にして販売可能な製品を製造するための技術的活動

「研究開発費等に係る会計基準」では、研究及び開発の定義は下記のように示されています。

研究とは、

「新しい知識の発見を目的とした計画的な調査及び探究」

開発とは

「新しい製品・サービス・生産方法(以下、「製品等」という。)についての計画若しくは設計又は既存の製品等を著しく改良するための計画若しくは設計として、研究の成果その他の知識を具体化すること」

研究・開発に含まれない典型例

研究・開発に含まれない典型例は下記になります。

【研究・開発に含まれない典型例】

  • ① 製品を量産化するための試作
  • ② 品質管理活動や完成品の製品検査に関する活動
  • ③ 仕損品の手直し、再加工など
  • ④ 製品の品質改良、製造工程における改善活動
  • ⑤ 既存製品の不具合などの修正に係る設計変更及び仕様変更
  • ⑥ 客先の要望等による設計変更や仕様変更
  • ⑦ 通常の製造工程の維持活動
  • ⑧ 機械設備の移転や製造ラインの変更
  • ⑨ 特許権や実用新案権の出願などの費用
  • ⑩ 外国などからの技術導入により製品を製造することに関する活動

まとめ

研究開発費は

  • 研究開発費は売上原価なのか?販管費なのか?
  • 研究開発費は損益計算書のどこに表示されるのか?

について解説しました。

結論としては、研究開発費は販管費(一般管理費)になります。

しかし研究開発活動でも、製造現場で発生する場合は

製造費用として売上原価に含めることが認められることもあります。

そのため、損益計算書(P/L)には当期製造費用または一般管理費として表示します。

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