ZOZO創業者である前澤友作さんが
新しいサービス「KABU&(カブアンド)」を立ち上げました。
今回はこの「KABU&(カブアンド)」について解説します。
- KABU&(カブアンド)とは?
- KABU&(カブアンド)ってどうなの?怪しい?
- KABU&(カブアンド)の仕組み
- KABU&(カブアンド)のサービス内容
- KABU&(カブアンド)のメリット・デメリット
- KABU&(カブアンド)は上場できるのか?
- KABU&(カブアンド)の料金
- 追記:3年以内に上場できなかったら株を買い戻す!?
- 追記:カブアンドの電気代は高い?

目論見書も確認して自分なりにまとめてみました。
KABU&(カブアンド)ってどうなの?
- 怪しいサービスではない。詐欺でもない。
- ただし投資リスクはあるので
目論見書を見て理解した上で利用した方がいい。
どういう人向け?
KABU&(カブアンド)を利用するのはどういう人に向いているか?
逆にこんな人は向いてないと言えます。
KABU&(カブアンド)は夢はありますが、
必ずしも儲かるという保証はありません。
そのため「儲けたい」という意思が強い場合、
そうならなかった時にガッカリするので注意したほうがいいでしょう。
KABU&(カブアンド)とは?
KABU&(カブアンド)はZOZO創業者である前澤友作さんが新しく始めたサービスで
サービスを使った分だけ株式会社カブ&ピースの株がもらえる仕組みとなっています。
株がもらえる日本初のサービス
従来のサービスとの違い
サービス内容は他社と比較しても変わりがありません。
サービスによっては使った分だけポイントがもらえることがあります。
KABU&(カブアンド)では
このポイントの代わりに株がもらえるというのが特徴です。
- 他社の場合
→使った分だけポイントがもらえる等 - KABU&(カブアンド)の場合
→使った分だけ株がもらえる

サービスを利用することで株がもらえるという今までにない試みですね
KABU&(カブアンド)のサービス内容
KABU&(カブアンド)のサービスは
下記の6つのサービスで構成されています。
KABU&(カブアンド)のサービス内容
- 電気
- ガス
- モバイル通信
- ネット回線
- ウォーターサーバー
- ふるさと納税

主に日常で欠かせないインフラを中心に展開されております。

サービス開始は2024年11月20日になります。
KABU&(カブアンド)の仕組み
KABU&(カブアンド)のサービスを利用することで
株式会社カブ&ピースの「未公開株」がもらえます。
株式会社カブ&ピースは非上場企業です。
ここから上場を果たすことで株の価値は大きく上がります。
そこで株を売却することで大きな利益が得られます。
ポイントと株の違い
【ポイントの場合】
1P=1円で100ポイント受け取った場合
そのポイントの価値はずっと100円です。
【株の場合】
未公開株100株受け取った場合
換金できないため現時点ではその価値は0円です。
しかしカブアンドが上場すればその価値が大きく上がることになります。

ただし上場できなければ株の価値は0円のままです。この場合はポイントもらったほうが得ということになります。
KABU&(カブアンド)の流れ
カブアンドの今後の流れとしては下記のようになります。
- 2024年11月20日:サービスの提供開始
※利用額に応じて株引換券がもらえる。 - 2025年4月25日:発行価格の決定
※ここまでの業績をもとに第1期の株価が決定 - 2025年5月2日〜23日 株引き換え券の申込期間
※手持ちの株引換券を「株に変える」or「割引として使う」を選択 - 2025年6月20日 払込期日・株式受け渡し日
株に変える場合はこの日に株式が受け取れる
※株引換券【5枚】で1株と交換
※1株当たり5円で設定
つまりサービス利用開始時は「株引換券」がもらえて
2025年6月にそれと交換する形で「株式」がもらえます。

すぐに株がもらえるというわけではないようです。
KABU&(カブアンド)の株式の特徴
カブアンドでもらえる株式は「種類株式」といい下記の特徴があります。
【KABU&(カブアンド)の株式の特徴】
- 残余財産の分配(カ倒産した際、残った財産を分配すること)がない
- 議決権(株主が株主総会で議案について賛否を表明する権利)がない
- カブアンドが上場した際、普通株式に交換される
- 全部取得条項(会社が株主総会の特別決議を通じてその株式を全て取得できる権利)付き
一般的な普通株式とは異なるので注意しましょう。
KABU&(カブアンド)のメリット・デメリット
次にメリット・デメリットを紹介します。
最も注目されるのは
株式会社カブ&ピースが上場できるかどうかです。
上場が出来なければ株式の売却ができず、
もらった株はほとんど無価値になってしまうからです。

今後上場できるかが大きなポイントですね。
株式会社カブ&ピースが上場できる可能性
前澤さんは過去に株式会社ZOZOを上場させた経験もあるため
上場できる可能性はある。
※ただし必ず上場できるという保証はない。
一般的に上場をするには様々な審査を通過する必要があり、
非常に難易度が高いものです。
しかし前澤さんが創業した株式会社ZOZOは2007年に上場しました。
2007年12月、株式会社ZOZOは
東京証券取引所マザーズ市場(現:東証グロース市場)にて上場
過去に一度上場したという実績があるので
「今回も上場できるかも」という期待は高いでしょう。
いつ上場できるのか?
上場までにかかる期間は最低でも3年で、それ以上かかるケースがほとんどです。
現時点で株式会社カブ&ピースの上場予定時期は公開されてませんが
最低でも3年はかかると考えた方がいいでしょう。

創業者が過去に上場経験があるというのは大きな強みですね
株式の希薄化のリスク
またリスクの1つとして目論見書には「希薄化に関するリスク」が書かれてますが
これについても解説していきます。

これは利用者が増えれば増えるほど、発行する株式が増えて
1株当たりの株式の価値も下がる可能性があるということです。
価値が下がれば配当の金額も減ってしまいます。
例えば100万円を発行済み株式100株に配当すると
1株あたり1万円の配当となります。
- 100万円÷100株=1万円
これに株式を25株追加発行し発行済み株式が125株となった場合
1株あたり0.8万円の配当となり減ってしまいます。
- 100万円÷125株=0.8万円
これに対して前澤さんはX(旧Twitter)にて下記のように返答してます。

つまり利用者が増加することで希薄化は起こるけど
その分、売上も利益も増加するため、
1株当たりの利益(EPS)も増加して、株の価値は下がらないということです。

利益が増えれば配当も増えるということですね。
KABU&(カブアンド)は料金
次にKABU&(カブアンド)は料金を紹介していきます。
KABU&(カブアンド)のサービス内容
- 電気
- ガス
- モバイル通信
- ひかりネット回線
- ウォーターサーバー
- ふるさと納税

電気
KABU&(カブアンド)でんきの料金表は下記のようになります。

↓参考までに東京電力の料金表も載せておきます。


比較する限り大きな差はなさそうです。
ガス
KABU&(カブアンド)ガスの料金表は下記のようになります。

参考までに東京ガスの料金表も載せておきます。


こちらの料金も大きな差はないようです。
モバイル通信
KABU&(カブアンド)モバイル通信の料金表は下記のようになります。

大手キャリアで比べればかなり安い金額で
格安SIMと比較すると同じくらい、あるいは少し高いといったところでしょう。
データ使用料の無制限プランはないのでそこは注意となります。

格安SIMに乗り換え検討している方はこれを機に乗り換えてもいいかもしれません。
光(ネット回線)
KABU&(カブアンド)ひかりの料金表は下記のようになります。

ウォーターサーバー
KABU&(カブアンド)ウォーターサーバーの料金表は下記のようになります。

ふるさと納税
KABU&(カブアンド)ふるさと納税の料金は
他のふるさと納税ECサイトで金額は同じでした。
他社ではポイントがもらえますが、KABU&(カブアンド)の場合は
株がもらえるという違いになります。
他社と比較した総評
全体の料金体系を通してみましたが
思ったより価格は良心的でした。
他社と同じ程度、あるいは少し高いという印象です。

現在利用しているサービスと比較して検討してみてもいいかもしれません。
どれくらい株がもらえるのか?
カブアンドのサービスを利用することで株をもらう流れは下記のようになります。
- カブアンドのサービスを利用する。
↓ - 株引換券がもらえる
↓ - 株引換券と株を交換して株をもらう。
カブアンドの各種サービスの還元率は下記のようになります。
以下の還元率で株引換券を受け取ることが出来ます。

KABU&(カブアンド)のサービス内容
- 電気
→1%の株引換券 - ガス
→1%の株引換券 - モバイル通信
→10%の株引換券 - ひかりネット回線
→5%の株引換券 - ウォーターサーバー
→5%の株引換券 - ふるさと納税
→1%の株引換券

ここでもらえるのは株ではなく株引換券です。
株引換券から株へ交換
株引換券は株をもらうために必要な電子チケットのようなもので、1枚1円の価値があります。
2024年時点のカブアンドの株価は1株5円(見込額)で
1株を受け取るために必要な株引換券は【5枚】となります。

証券口座は不要
カブアンドの株を受け取る場合、証券口座は必要ありません。
貯まった株はマイページよりご確認できます。
※ただし上場後、売却する場合は証券口座が必要となる。
プラス会員について
またKABU&プラス(カブアンド プラス)というプランもあり詳細は下記になります。
【KABU&プラス(カブアンド プラス)】とは?
- 料金は月額500円(税込)
- 株引換券の還元率が通常会員の2倍になる。
- アンケートに答えるだけで株引換券がもらえる。
- プラス会員だけの特別コンテンツがある。
月500円支払う代わりに株引換券の還元率が2倍になるというサービスです。

利用するサービスが多い人向けのプランですね。
追記:3年以内に上場できなかったら株を買い戻す!?
2024年12月20日にカブアンドの件で下記のように発表がありました。
【株買取保証】カブアンド、3年以内に上場できなければ株を買い取ります。


上でも述べましたがカブアンドが上場できなければ
受け取った株は何の価値もありません。
株の価値は0円です。
しかし今回の発表で上場出来なかった場合でも
株買取保証によって換金できることになりました。

ここまでするということは本気で上場を目指しているという意気込みを感じます。
買取対象
この買取保証は第1期募集分のカブアンド種類株式を対象としたものです。
第2期募集分以降も買取保証の対象とするかは現段階では未定です。
第2期募集分以降も買取保証の対象とするかは現段階では未定なので注意です。
買取価格
- あなたのカブアンド種類株式の払込金額相当額×1.2倍
- その時点で第三者算定機関が算出する評価額
上記のうちいずれか小さい方の価格を適用
買取条件発生日
2027年12月31日までに上場できなかった場合

上場出来なかった場合のリスクも考えてくれることは利用者としては嬉しいことですね。
追記:カブアンドの電気代は高い?
2025年2月、SNSでは
「カブアンドの電気代が高すぎる」「電気代が2倍以上になった」
のような声が増えました。
結論、カブアンドでんきが高いわけではなかったそうです。
電気代が高くなってしまった原因は下記と言われています。
- オール電化住宅に対応していなかったため
オール電化住宅では夜間の電気料金が安くなる特別なプランがあります。
しかしカブアンドでんきは時間帯で料金が変動するプランがなかったためそれが原因で電気代が高くなったと考えられます。 - 政府からの電気料金補助が終了したため
政府からの電気料金補助が2024年10月で終了しました。
カブアンドでんきがサービスを開始した11月~12月は補助金がない期間のため料金が高くなったと考えられます。また2025年1月からは補助金が再開されたため12月分よりは安くなる見込みです。

私はカブアンドでんきを使ってませんが12月の電気代がいつもより高かったため、電気代補助金が関係していたのかもしれません。
まとめ
今回は「KABU&(カブアンド)」について解説しました。
要点をまとめると下記になります。
- KABU&(カブアンド)はZOZO創業者である前澤友作さんが新しく始めたサービス
- サービス利用開始は2024年11月20日からとなる。
- サービスを使った分だけ株式会社カブ&ピースの株がもらえる仕組み
- KABU&(カブアンド)のサービス内容
- 電気・ガス・モバイル通信・ネット回線・ウォーターサーバー・ふるさと納税
- もらった株は現時点では未公開株で価値がないが、上場した時に売却すればキャピタルゲイン(売却益)が得られる可能性がある。
- ただし投資リスクもあるので利用するなら目論見書を読んだうえで利用したほうがいい。