その他

【図解】マイナス金利解除されるとどうなる!?わかりやすく解説

その他
この記事は約6分で読めます。
Pocket

日銀は、2024年3月19日に開いた金融政策決定会合で、

「マイナス金利政策」を解除し、金利を引き上げることを決めました。

今回は【マイナス金利】について解説します。

本記事の内容
  • マイナス金利とは?
  • マイナス金利解除されるとどうなるのか?
スポンサーリンク

マイナス金利が解除されるとどうなるのか?

マイナス金利が解除された場合、一般的には下記のようなことが起きると言われています。

  • 金利が上昇する
    →お金が借りにくくなる。
  • 円高になる。
    →金利が上昇することで、円にお金を預ける動きが強まるため。
  • 物価が低下する
    →円高により輸入コストが減少し、物価が低下する。
  • 株価が低下する
    →円高により日本株が買いにくくなり株価が低下する。

そもそも「マイナス金利とは何か?」については下記で解説していきます。

マイナス金利とは?

マイナス金利とは

金融機関が日銀に預けている資金に対して付く金利がマイナスになる状態のことをいいます。

ポイント
  • 基本的に金利はプラスであることが通常となります。
  • 例えば銀行にお金を預けると、利息をもらうことができます。
  • しかし、金利がマイナス(つまりマイナス金利)の場合
    銀行にお金を預けると、利息を支払うことになります。
  • これがマイナス金利になります。

例:日銀に1,000万円預けた場合

■金利が0.1%の場合

→1万円の利息を受け取ることができる。

■金利が-0.1%の場合

→1万円の利息を支払うことになる。

マイナス金利の場合、お金を預けることで損をしてしまうことになります。

日銀とは?

日銀とは、「日本銀行」の略称で

いわゆる「銀行の銀行」のような立ち位置になります。

日銀が個人や法人とは取引することはなく

「メガバンクや地方銀行などの金融機関の銀行」のような役割になります。

メガバンクや地方銀行などの金融機関は「市中銀行」と呼ばれています。

また日銀の役割は他にもあり、簡単にまとめると下記になります。

【日銀の役割】

  • 発券銀行としての役割
  • 政府の銀行
  • 銀行の銀行

また金融機構の中核となる機関であることから「中央銀行」と呼ばれます。

  • 中央銀行
    →日本銀行のこと
  • 市中銀行
    →メガバンクや地方銀行などの金融機関のこと

なぜマイナス金利を導入したのか?

マイナス金利を行う目的は

デフレからの脱却を目指すためになります。

【デフレとは?】

  • デフレとは、物の価値が下がり、物が売れなくなる状態のことになります。

つまりデフレとは不景気の状態のことです。

マイナス金利を導入すると

銀行などの金融機関は、日銀にお金を預けにくくなります。

日銀にお金を預けると利息を支払うことになるからです。

そうすると、金融機関は

そのお金を「民間企業」や「企業」へ貸す動きへ変化します。

民間企業や個人にお金を貸すとどうなるのか?

民間企業へお金を貸すことで、企業は新しい事業を始めたり

企業成長に繋がることになります。

個人へお金を貸すことで、住宅ローンが組みやすくなったり、車など高額な買い物が出来るようになり

消費意欲が強まると期待されます。

つまり企業や個人からするとお金が借りやすくなります。

これにより物が売れにくいデフレの状態から脱却できるようになります。

これがマイナス金利を行う目的になります。

  • マイナス金利を行うことで、金融機関は民間企業や個人にお金を貸す動きが強まる。
  • これにより、企業は借りたお金で事業を拡大し、個人の方は借りたお金で住宅ローンを組んだり消費意欲が強まることになる。
  • そして、物が売れにくいデフレの状態から脱却できるようになる。

マイナス金利になるとどうなるのか?

マイナス金利政策を続けると下記のようなことが起きます。

  • 金利が低下する
    →お金が借りやすくなる
  • 円安になる。
    →金利が低下することで、円にお金を預ける動きが弱まるため。
  • 物価が上昇する
    →円安により輸入コストが増加し、物価が上昇する。
  • 株価が上昇する
    →円安により日本株が買いやすくなり株価が上昇する。

マイナス金利が解除された場合どうなるのか?

またマイナス金利が解除された場合は上記とは逆のようなことが起きます。

  • 金利が上昇する
    →お金が借りにくくなる。
  • 円高になる。
    →金利が上昇することで、円にお金を預ける動きが強まるため。
  • 物価が低下する
    →円高により輸入コストが減少し、物価が低下する。
  • 株価が低下する
    →円高により日本株が買いにくくなり株価が低下する。

ただし、これは一般的な事例であり、急激に変化するということはありません。

マイナス金利解除による住宅ローンへの影響

住宅ローンを変動金利で契約している場合、

今回のマイナス金利解除により少ながらず、影響は出てきます。

一般的にはマイナス金利が解除されると、金利が上昇するため

住宅ローン金利も上がることになります。

しかし、すぐに住宅ローン金利が大幅に上昇する可能性は少ないと考えられています

理由としては急激な利上げをすると逆に景気を悪化させるリスクがあるためです。

利上げするとしても、徐々に段階を踏んでいく動きになります。

マイナス金利解除による家計への影響

マイナス金利解除による家計への影響は下記のようになります。

  • 住宅ローン金利の上昇
  • 円高により株価の低下
  • 預金金利の上昇

住宅ローン金利の上昇

マイナス金利が解除されることで、金利が上昇し

住宅ローン金利も上昇します。

ただし、前にも述べたように急激に上昇することはありません。

円高により株価の低下

金利上昇や円高に影響で、

株価の低下に繋がる可能性はあります。

※ただし、銀行株については金利上昇で貸付金利の拡大が見込まれるため、上昇する可能性があります。

預金金利の上昇

ここまで聞くとデメリットが大きいですが、一方でメリットもあります。

利上げにより、預金金利も上昇します。

今までは預金として預けていてもほとんど利息が付くことはありませんでしたが

今後は利息の収入の増加も見込まれます。

2024年3月のマイナス金利解除の発表により

三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、普通預金の金利を0.001%→0.02%に変更することを発表しました。

預金金利が0.001%→0.02%へ変更となると金利は20倍にも引き上がることになります。

まとめ

今回は【マイナス金利】について解説しました。

マイナス金利を解除することで

世の中の金利、株価、為替、そして経済などに様々な影響を生じます。。

この先の動向については日銀の金融政策を注目していきましょう。

タイトルとURLをコピーしました