今回は「簿記の5要素」について解説します。
簿記の5要素とは?
簿記では取引によって
増減する要素が5つあります。
【簿記の5要素】
- 資産
- 負債
- 純資産
- 費用
- 収益
上記5つが「簿記の5要素」です。
帳簿の記入するのに使用する簿記上の用語を
「勘定科目」といいます。
この勘定科目は上記5つのいずれかに分類されます。
◆資産・負債・純資産
→貸借対照表(B/S)で表示される要素
◆収益・費用
→損益計算書(P/L)で表示される要素
貸借対照表(B/S)とは?
貸借対照表はある時点の企業の財政状態を示すものです。
現金・普通預金・建物・土地・借入金など
企業の資産・負債の状況を表します。
損益計算書(P/L)とは?
損益計算書は、一定の期間での企業の経営成績を示すものです。
「売上」「利益」など企業がどれくらい収入があって
どれくらい儲かっているのかを表しています。
下記のように図解のように
貸借対照表(B/S)はある時点の財政状況
損益計算書(P/L)は一定の期間の経営成績を表しています。
資産
「資産」とは
現金・建物・土地など一般的に財産と呼ばれるものです。
「お金そのもの(現金)」や「売ればお金になるもの(建物など)」のことです。
他にも売掛金・貸付金など
「あとでお金をもらえたり返してもらえるもの」も含まれます。
覚え方としては「あったら嬉しいもの」が資産になります。
現金や建物はあったら嬉しいですよね。
また、売掛金・貸付金もあれば、後に現金に代わるため、あったら嬉しいものになります。
現金・普通預金・商品・売掛金・貸付金・建物・備品・土地・有価証券など
負債
「負債」とは、
将来お金を支払わなければならない義務のことです。
主に「借金」や支払い義務が生じる「買掛金」「未払金」などです。
覚え方としては「あったら嬉しくないもの」が負債になります。
「あとでお金を支払わなければならない」となると
あまり嬉しいものではありませんね。
買掛金・未払金・借入金など
純資産
「純資産」とは資産と負債の差額です。
純資産は大きく下記で構成されています。
- 株主より出資されたお金(資本金)
- 商売によって生み出された儲け(繰越利益剰余金)
純資産と聞くと利益や儲けと思いがちですが、それだけではなく株主からの出資額なども含まれます。
資本金・繰越利益剰余金など
負債と純資産の違い
負債と純資産の違いは返済義務の有無になります。
- 返済義務あり
→負債 - 返済義務なし
→純資産
銀行から融資を受けた場合は、返済義務があるため
「借入金(負債)」で計上します。
株主から出資を受けた場合は、返済義務がないため
「資本金(純資産)」で計上します。
収益
「収益」とは主に売上のことです。
商品を販売した時の売上や、その他にも銀行にお金を預けることで
受け取る利息なども収益に含まれます。
収益が増加することで、利益も増加に繋がります。
収益-費用=利益
覚え方としては「利益の増加となるもの」が収益になります。
売上・受取利息・受取手数料など
費用
「費用」とは
商品の仕入など企業活動する上で発生した支出のことです。
覚え方としては「利益の減少となるもの」が費用になります。
仕入・給料・広告宣伝費・水道光熱費・支払利息など
まとめ
今回は「簿記の5要素」について解説しました。
それぞれの分類については下記のように覚えるとよいでしょう。
【資産】(B/S)
→あったら嬉しいもの
【負債】(B/S)
→あったら嬉しくないもの
【純資産】(B/S)
→資産と負債の差額
【収益】(P/L)
→利益の増加になるもの
【費用】(P/L)
→利益の減少になるもの
- 貸借対照表(B/S)はある時点の財政状況
- 損益計算書(P/L)は一定の期間の経営成績を表しています。
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