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退職代行「モームリ」社長逮捕の全貌。何が違法だった?

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2026年2月3日、警視庁は退職代行サービス「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスの社長・谷本慎二容疑者(37)と、その妻で事業部長の谷本志織容疑者(31)を、弁護士法違反(非弁提携・周旋)の疑いで逮捕しました。

一体何があったのか?今回は逮捕劇の具体的な内容について解説します。

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具体的に何があったのか?逮捕の理由と経緯

警視庁保安課が逮捕したのは、

株式会社アルバトロスの社長・谷本慎二容疑者(37)と、同社事業部長で妻の志織容疑者(31)です。

逮捕の容疑は「非弁提携(周旋)」

今回の逮捕容疑は、弁護士資格がないにもかかわらず、

報酬を得る目的で依頼者を特定の弁護士に紹介した

「非弁提携(周旋)」の疑いです。

具体的な手口:
退職代行の依頼者のうち、会社側と法的な交渉(残業代請求や損害賠償への対応など)が必要なケースを特定の弁護士へ紹介。

バックマージンの存在:
紹介した見返りとして、弁護士側から1人あたり約1万6,500円の紹介料を受け取っていたとされています。

名目の偽装:
この紹介料を、警察の目をかいくぐるために「アフィリエイト広告費」や「労働組合への賛助金」といった名目で処理していた疑いが持たれています。

ポイントなのは「紹介料の受取」「その偽装」になります。

以前からマークされていた?

2025年10月、警視庁による家宅捜索(ガサ入れ)が入っており、

以前から水面下で捜査が進められていました。

今回の逮捕は、押収した資料から多額の金流が裏付けられた結果と言えます。

  • 2025年10月、警視庁による家宅捜索(ガサ入れ)
  • 2026年2月、運営会社社長ら逮捕

なぜ「紹介料」をもらうと逮捕されるのか?(法律の解説)

「困っている人を弁護士に繋いで、お礼をもらって何が悪いの?」

と思う方もいるかもしれません。

しかし、日本の法律(弁護士法)ではこれが厳格に禁止されています。

なぜ弁護士から紹介料をもらうと逮捕されるのか?

→弁護士法により禁止されているため

  • 弁護士法第72条(非弁行為の禁止)
    弁護士でない者が、報酬を得る目的で「法律事務(交渉や仲裁など)」を行うことはできません。
  • 弁護士法第27条(非弁提携の禁止)
    弁護士が「非弁業者(弁護士でない業者)」から顧客の紹介を受けたり、非弁業者が弁護士に顧客をあっせんして報酬を得たりすることを禁じています。

紹介によって弁護士から報酬をもらうことは禁止されているということです。

なぜ禁止されているのか?

なぜ弁護士が紹介料を支払うのを禁止しているのか?

利用者の利益よりも紹介業者の利益が優先されてしまう恐れがあるため

詳しく解説

もし紹介料ビジネスが許されると、

業者は「より高いキックバックをくれる弁護士」に依頼者を流すようになります。

その結果、利用者の利益よりも業者の利益が優先され、

適切なリーガルサービスが受けられなくなる恐れがあるからです。

弁護士を使う利用者の利益を考えたうえでの法律ということです。

紹介料をもらわず「無料」で紹介するのはOK?

紹介料をもらわず「無料」で紹介するのはOK?

「完全な無償」であれば法律(弁護士法)違反にはならない。

弁護士法第72条(非弁行為の禁止)や第27条(非弁提携の禁止)では

「報酬を得る目的で」という点が違反の要件となっているため、

無償で紹介することは違法にはなりません。

「報酬」の定義とは?

報酬の定義は広く、現金だけでなく、

物品の提供や会食、あるいは「将来的に有利な取引を約束する」といった利益供与も「報酬」とみなされるリスクがあります。

「紹介する」のは良いけど「紹介して報酬もらう」のはだめってことですね

社長は過去のインタビューなどで

「弁護士を無償で紹介している」と説明していました。

しかし警察の捜査により、実際には

「広告費」や「賛助金」といった別名目で、1人あたり約1万6,500円の実質的な紹介料

を受け取っていた実態が暴かれました。

「モームリ」社内にあったもう一つの闇

今回の事件では、法的な問題だけでなく、

運営実態についても衝撃的な事実が浮かび上がっています。

恐怖政治とパワハラ体質

一部の報道や元従業員の証言によれば、

社内では社長夫妻による厳しい「ゴン詰め」やパワハラが日常化していたとされています。

ミスをすると全員の前で吊るし上げられるような環境だったという証言もあり、

「退職代行を運営している会社そのものがブラックだった」

という皮肉な構図が浮き彫りになりました。

労働者を救うはずのサービスが、実は自社社員を苦しめていたという矛盾が、ネット上で大きな批判を浴びています。

社長の奥さんは何をしていたのか?

逮捕された谷本志織容疑者は、

株式会社アルバトロスの「事業部長」という肩書きで、

実質的に運営のナンバー2として活動していました。

具体的な役割

現場の統括や、弁護士との窓口業務を担っていたとみられています。

今回の「違法なキックバック構造」の構築や運用に、社長と共謀して深く関与していた疑いが持たれています。

象徴的なエピソード

一部の告発報道では、志織容疑者が従業員に対して過度なプレッシャーをかけるなど、

社内の「ブラックな労働環境」を主導していたという証言も出ています。

単なる「社長の妻」ではなく、

実務の責任者として違法スキームを回していたことが逮捕に繋がりました。

社長の奥さんもこの件に大きく関与していたようです。

社長らは「違法」だと認識していたのか?

非弁提携(周旋)について

社長らは「違法」だと認識していたのか?

社長らは逮捕直後の調べに対し、

「弁護士法違反になるとは思っていなかった」と一部否認しています。

しかし、現時点では

「違法と認識していた」可能性が高いと報じられています。

  • 認否の状況:
    社長らは「弁護士法違反になるとは思っていなかった」と一部否認しています。
    これは「法律を知らなかった」という主張に近いものです。
  • 警察の見方:
    警察は、紹介料を「広告費」など別の名目にわざわざ書き換えて処理していた点に注目しています。「正当な紹介料と言えない自覚があったからこそ、名目を隠蔽した」とみて、違法性の認識があった裏付けを進めています。
  • 元従業員の証言:
    複数の元従業員が「社内でも違法ではないかと不安の声が上がっていたが、社長が聞き入れなかった」と証言しており、客観的には「危ない橋を叩いて渡っていた」状況だったと言えそうです。

名目を偽造しているあたり違法性は認識しているように見えますね。

逮捕された後の今後の流れ

まず、ニュースで「逮捕」と聞くと、すでに犯人と決まったような印象を受けがちですが、

法律上、逮捕=有罪ではありません

詳しく解説

逮捕というのは、その犯罪を犯したという疑いがある

というだけで、逃げたり証拠を隠滅したりしないためにする行為です。

あくまで疑いですから、まだ有罪が確定しているわけではありません。

逮捕から判決までのスケジュール

逮捕後、身柄は以下のようなプロセスで処理されます。

  • 送致・勾留: 最大23日間の身柄拘束。
  • 起訴・不起訴の判断: 検察官が裁判にかけるかを決定。
  • 刑事裁判: ここで初めて「有罪」か「無罪」かの判決が出ます。

退職代行サービスは違法になるのか?

退職代行サービスは違法になるのか?

退職代行という「サービス自体」は違法ではない。

退職代行には大きく分けて3つの運営形態があり、

それぞれ法的に許されている「限界」が異なります。

【民間企業】

  • できること:
    本人の「辞めます」という意思を会社に伝える「使者(伝言役)」。
  • 違法になること:
    「有給を全部消化させてほしい」「未払い残業代を払ってほしい」といった「交渉」。

【労働組合】

  • できること: 憲法で認められた「団体交渉権」があるため、
    退職日の調整や有給消化などの「交渉」が可能。
  • 違法になること: 裁判手続きや、法的な紛争(損害賠償請求など)の代理人になること。

【弁護士】

  • できること: 制限なし。退職意思の伝達から、金銭交渉、万が一の訴訟対応まで、全ての法律事務が可能。
  • 最も安全: 非弁行為のリスクはゼロです。

モームリは民間企業に当たります。

そのためサービス自体には違法性はなく、

弁護士へ紹介する際にキックバック(報酬)を受け取っていたことが問題となります。

まとめ

退職代行「モームリ」社長逮捕についてまとめました。

要点をまとめると下記になります。

逮捕の理由: 弁護士資格がないのに、特定の弁護士へ依頼者を紹介し、1人あたり約1万6,500円の紹介料(バックマージン)を受け取っていた「弁護士法違反(非弁提携・周旋)」の疑い。

隠蔽工作: 紹介料をそのまま受け取らず、「広告費」や「労働組合への賛助金」といった名目に偽装して警察の目を逃れようとしていた実態。

サービスの違法性: 退職代行サービス自体は違法ではないが、民間業者が「交渉」を行ったり、今回のように弁護士と裏で金銭をやり取りするスキームを組んだりすることは明確な違法。

今後の影響: 業界最大手の逮捕により、今後は「民間業者」への規制や監視が強まり、利用者はより法的にクリーンな「弁護士」や「労働組合」運営のサービスへ流れることが予想される。

現在、退職代行の利用を考えている方へ

今回の事件は、業者選びの重要性を再認識させるものでした。民間業者がすべて悪というわけではありませんが、法的なトラブルが予想される場合は、最初から弁護士や労働組合が運営するサービスを選んだほうが安心です。

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