今回は【原価計算の6つの種類】について解説します。
原価計算とは?
「原価計算」とは製品を製造するためにかかった原価を計算することです。
↓[原価計算]の詳しい解説は下記をご覧ください。
今回は原価計算の種類について解説していきます。
原価計算の種類
原価計算の種類は大きく下記6つに分けられます。
- 業種別の分類
- 個別原価計算
- 総合原価計算
- 予算管理による分類
- 実際原価計算
- 標準原価計算
- 固定費の取り扱いによる分類
- 全部原価計算
- 直接原価計算
業種形態による原価計算の種類
業種形態による原価計算は「個別原価計算」「総合原価計算」の2つがあります。
- 「個別原価計算」
- 「総合原価計算」
個別原価計算
「個別原価計算」とは受注生産により個々の製品を製造する場合に用いられる原価計算です。
主に下記のような業種の会社が用いられます。
例えば[システム開発業]であれば、顧客からシステム開発の依頼を受注して製品を製造します。
そのため1つ1つの製品を製造原価を計算するため「個別原価計算」になります。
↓[個別原価計算]の詳しい解説は下記をご覧ください。
総合原価計算
「総合原価計算」とは同一商品を大量生産する場合に用いられる原価計算です。
一定期間にかかった費用に数量で割って1単位ごとの原価を算出します。
主に下記のような業種の会社が用いられます。
例えば食品製造業で仮に醤油を製造する場合、その醤油は大量に生産されます。
この大量の製品1つ1つを個別に管理していたら非常に手間がかかってしまいます。
そのため同一商品ごとに、一定の期間でかかった費用を数量で割って1個当たりの原価を算出します。
これが「総合原価計算」です。
大量生産の場合は「総合原価計算」が用いられます。
↓[総合原価計算]の詳しい解説は下記をご覧ください。
予算管理による原価計算の種類
予算管理による原価計算は「実際原価計算」「標準原価計算」の2つがあります。
- 「実際原価計算」
- 「標準原価計算」
実際原価計算
「実際原価計算」とは
実際に発生した原価(実際原価)をもとに製品の原価計算を行うことをいいます。
標準原価計算
「標準原価計算」とは
あらかじめ目標となる原価(標準原価)を決め
この標準原価をもとに製品の原価を計算する方法
標準原価計算を取り入れることで、製造過程の中の非効率となる部分を把握することができます。
↓[標準原価計算]の詳しい解説は下記をご覧ください。
固定費の取り扱いによる原価計算の種類
固定費の取り扱いによる原価計算は「全部原価計算」「直接原価計算」の2つがあります。
- 「全部原価計算」
- 「直接原価計算」
全部原価計算
「全部原価計算」とは全ての原価を製造原価として計算する原価計算をいいます。
商業簿記で学習した損益計算書は全部原価計算になります。
「全ての原価」を製造原価とするため“全部”原価計算といいます。
直接原価計算
上記に対して「直接原価計算」とは、
原価を「変動費」と「固定費」に区分して
変動費のみを製品原価として計算する原価計算をいいます。
これが全部原価計算と直接原価計算の大きな違いになります。
↓[直接原価計算]の詳しい解説は下記をご覧ください。
まとめ
今回は【原価計算の6つの種類】について解説しました。
原価計算は下記のような種類があります。
工業簿記・原価計算を苦手に感じる場合、
「この問題は6つの原価計算のどれに当てはまるか?」を考えると少しは理解しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。
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