固定資産を保有していると、その固定資産を改良・修繕することがあります。
改良と修繕によって計上方法が異なります。
今回は「固定資産の改良・修繕」について解説します。
固定資産の改良・修繕とは?
「固定資産の改良」は従来の資産に付加価値を与えることをいいます。
「固定資産の修繕」は故障・破損した資産を元の状態に戻すことをいいます。
固定資産の改良を資本的支出といい資産で計上します。
修繕を収益的支出といい費用で計上します。
「固定資産の改良」→資本的支出(資産)
例・・建物に非常階段設置、防火・防音の設備工事など
「固定資産の修繕」→収益的支出(費用)
例・・壁のひび割れ・雨漏りの修復や機械の故障の修理など
付加価値を与えるのが改良、元の状態に戻すことが修繕になります。
固定資産の改良・修繕の仕訳方法
固定資産の改良・修繕の仕訳処理について解説します。
改良
「固定資産の改良」は付加価値を与えるため
固定資産の取得原価に加算します。
(解説)
建物 | 500,000 | / | 現金 | 500,000 |
※付加価値を与えるため改良(資本的支出)→固定資産で計上
修繕
「固定資産の修繕」は元の状態に戻すため
修繕費(費用)で処理します。
(解説)
修繕費 | 500,000 | / | 現金 | 500,000 |
※付加価値を与えていないため修繕(収益的支出)→費用で計上
改良と修繕を同時におこなった場合
(解説)
建物 | 400,000 | / | 現金 | 500,000 |
修繕費 | 100,000 | / |
問題文に代金のうち80%は資本的支出と記載しているため
500,000×80%=建物400,000円
残り100,000は収益的支出のため修繕費となります。
まとめ
今回は、固定資産の改良・修繕について解説しました。
まとめると下記のようになります。
・固定資産の改良(資本的支出)
→付加価値を与えること。資産で計上
・固定資産の修繕(収益的支出)
→元の状態に戻すこと。費用で計上
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