日商簿記2級

売買目的有価証券とは?【簿記2級】

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有価証券には下記4つに分類されます。

今回はその中の「売買目的有価証券」について解説します。

※売買目的有価証券は2016年度より簿記3級→簿記2級へ試験範囲が変更となりました。

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売買目的有価証券とは?

売買目的有価証券」は時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券です。

つまり、安いときに購入して高いときに売却して利益を得るという売買目的の有価証券です。

期末決算時では時価と持って評価し、評価差額は当期の損益として計上します。

BS上の表示科目は「有価証券」で「流動資産」に区分されます。

売買目的有価証券という名前はあくまで種類の名称で、決算書には「有価証券」と記載します。

売買目的有価証券の購入時の仕訳

売買目的有価証券を購入した時は取得原価の金額で計上します。

取得原価は下記のように求めます。

「有価証券」の取得原価の求め方

有価証券の取得原価=購入代価+不随費用

  • 購入代価」は有価証券の購入価額
  • 不随費用」は証券会社の販売手数料など

取得原価」の詳しい説明はこちら↓

(例題)購入時の仕訳

例題

売買目的で、X株式会社10株を1株あたり300円で購入し、売買手数料200円とともに現金で支払った。

(解答)

売買目的有価証券
(資産)
3,200/現金
(資産)
3,200

売買目的で有価証券を購入した場合は「売買目的有価証券(資産)」で処理します。

購入代価(@300×10株)+不随費用200円=3,200

売買目的有価証券の売却時の仕訳(分記法)

「売買目的有価証券」は売買目的で購入したため、売却することがあります。

売却時は、帳簿価額ちょうぼかがくの「売買目的有価証券」を減少させ

売却価額と帳簿価額の差額は下記のように処理します。

売買目的有価証券の評価替え
  • 有価証券売却(収益)
  • 有価証券売却(費用)

帳簿価額」とは、帳簿に記載されている金額のことです。

略して「簿価」とも呼ばれています。

(例題)売却時の仕訳①

問題文に帳簿価額が記載している場合になります。

例題

売買目的で取得したX株式10株(帳簿簿価3,200円)を3,500円で売却し現金を受け取った。

(解答)

現金
(資産)
3,500/売買目的有価証券
(資産)
3,200
/有価証券売却益
(収益)
300

売却額3,500-帳簿価額3,200=有価証券売却益(収益)300

(例題)売却時の仕訳②

次は問題文に帳簿価額が記載していない場合になります。

例題

売買目的で取得したY株式200株のうち、150株を1株あたり250円で売却し代金は後日受け取ることにした。

なお、Y株式は1回目の1株あたり100円で100株購入し、2回目は1株あたり300円で100株購入した。

(解答)

未収入金
(資産)
37,500/売買目的有価証券
(資産)
30,000
/有価証券売却益
(収益)
7,500

複数回に分けて有価証券を購入した場合、

@平均単価を求め、平均単価×売却株式数=売却した帳簿簿価となります。

平均単価=(@100×100株+@300×100株)÷(100株+100株)

=(10,000+30,000)÷200

=平均単価@200円

  • 帳簿簿価=@200×150株=30,000
  • 売却価額=@250×150株=37,500

売却価額37,500-帳簿価額30,000=7,500(売却益)

営業取引ではないので、借方は「売掛金」ではなく「未収入金」になります。

簿記2級の売買目的有価証券は「分記法」

日商簿記2級では、売買目的有価証券は分記法により記帳されております。

簿記1級では総記法による処理がありますが、上記の解説は分記法による処理になります。

分記法は商品売買の論点でも扱われています。詳しくはこちらをご参照ください。

配当金・利息を受け取り時の仕訳

有価証券を保有していると、配当金利息を受け取ることがあります。

株式の配当金を受け取った時

→「受取配当金(収益)

公社債の利息を受け取った時

→「有価証券利息(収益)」または「受取利息(収益)

(例題)配当金を受け取った時

例題

保有するX株式の配当金100円を現金にて受け取った。

(解答)

現金
(資産)
100/受取配当金
(収益)
100

(例題)利息を受け取った時

例題

保有するX公社債の利息150円を現金にて受け取った。

(解答)

現金
(資産)
150/有価証券利息
(収益)
150

売買目的有価証券の評価替え

「売買目的有価証券」は期末決算時に時価へ評価替えする必要があります。

売買目的有価証券は売却することが目的で、

売却額は時価を持って算出されることが多いため、時価への評価替えが必要となります。

評価替えによる差額は下記のような勘定科目で処理します。

売買目的有価証券の評価替え
  • 有価証券評価(費用)
  • 有価証券評価(収益)

※「時価」はその値と意味します。

有価証券の価値は取得した時と決算時で同じとは限りません。

売買目的有価証券の価値が変動すれば評価替えする必要があります。

また有価証券の評価替えの処理方法は下記の2種類があります。

  • 洗替法
  • 切放法

それぞれの詳しい仕訳処理に下記に記載しております。

まとめ

今回は有価証券の中の「売買目的有価証券」について解説しました。

売買目的有価証券の特徴をまとめると下記になります。

【売買目的有価証券】

  • 表示科目名は「有価証券
  • 表示区分は「流動資産
  • 期末決算時は時価へ評価替えする

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