日商簿記3級

「手形」と「掛け」の違い【簿記3級】

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「手形」とは、ある金額の支払いを支払期日までに支払う約束をした証券のことをいいます。

企業の多くは「掛け取引」が中心で、「手形」を扱う企業は多くないかもしれません。

今回は「手形」と「掛け」の違いについて解説していきます。

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「手形」の基礎知識

手形に金額を記入して、相手に渡すことを手形の「振り出し」といいます。

また記載された支払期日に、その金額が支払われることを「決済」といいます。

「手形」の決済は「当座預金」口座を通じて行われます。

「手形」と「掛け」の違いは何か?

代金を後日支払う「掛け」というもの(売掛金・買掛金)がありますが、手形とはどう違うのでしょうか?

後日支払うという意味では、どちらも同じですが、両者には下記にような違いがあります。

違い①:支払に対して強制力があるか?

手形は、掛けと違い支払いに強制力があります。

「掛け」は支払期日までに支払いをしなくても、取引先から信用は失いますが社会的制裁を受ける訳ではありません。

一方、「手形」は、手形に記載された期日に支払われなかった場合、「不渡り」となります。

不渡りを起こせば、取引先からだけでなく、社会的信用も失います。

そして、6カ月以内に2回不渡りを起こせば、銀行取引が停止され、事実上の倒産となります。

このように、支払いに対しての強制力が大きな違いとなります。

不渡り」とは、手形や小切手において、支払期日を過ぎても債務者から債権者へ額面金額が引き渡されず決済できないことです。

違い②:取引日から支払日までの期間

「掛け」の場合、支払期日は、取引日から1~2カ月が一般的です。多くの企業が当月末締めの翌月末支払いの1ヶ月サイトとしているケースが多いです。

一方、「手形」は、支払期日を3ヶ月以上あとに設定することもできます。

また手形を複数枚発行することで、支払を分割することも可能です。

例えば、100万円を5回に分けて20万ずつ5の分割払いにすることもできます。

まとめ

以上が「手形」と「掛け」の違いになります。

まとめると主な違いは下記2つとなります。

手形と掛けの違い
  • 「支払いに対しての強制力」
  • 「支払日までの期間」

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