日商簿記1級

【図解】外貨建有価証券の換算|売買目的有価証券の仕訳方法

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外国の有価証券を「外貨建有価証券」といいます。

今回は「売買目的有価証券」の換算の仕訳方法について解説します。

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売買目的有価証券とは?

売買目的有価証券」は時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券です。

期末決算時には時価で評価替えします。

売買目的有価証券の換算の仕訳方法

外貨建ての売買目的有価証券は

取得時は取引発生時(HR)の為替レートで換算します。

そして決算時は下記のような処理をします。

  • 決算時の時価(ドル)へ評価替え
  • 決算時の為替レート(CR)へ換算

【購入時】

①外貨建取得原価×HR

【決算時】

②外貨建時価×CR

→②-①の差額は有価証券評価損益で計上する。

補足

外貨換算会計では、取引発生時・決算時・期中平均といった為替相場を用います。

この3つは下記のように省略することがあります。

  • 取引発生時HR(ヒトリカル・レート)
  • 決算時CR(カレント・レート)
  • 期中平均AR(アベレージ・レート)

購入時

例題1(購入時)
  • X1年2月1日、当社はアメリカにあるA社の株式100ドルを売買目的で現金で購入した。
  • 購入時の為替レートは1ドル100円である
売買目的有価証券10,000/現金10,000

①100ドル×@100円(HR)=10,000円

決算時

例題2(決算時)
  • X1年3月31日決算時、A社株式の時価は99ドルであった。
  • 決算時の為替レートは1ドル98円である。
有価証券評価損益298/売買目的有価証券298

・決算時の売買目的有価証券のB/S上の表示価額:

②時価99ドル×@98円(CR)=9,702円

・為替差損益の算出:

取得原価10,000-時価(CR)9,702=298円

決算時は[①取得原価(HR)]と[②時価(CR)]の差額が評価損益になります。

図解

まとめ

今回は「売買目的有価証券」の換算の仕訳方法について解説しました。

要点をまとめると下記のようになります。

<売買目的有価証券の仕訳>

【購入時】

①外貨建取得原価×HR

【決算時】

②外貨建時価×CR

→②-①の差額は有価証券評価損益で計上する。

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