リース取引は下記の3つに分類されます。
【リース取引の種類】
- 所有権移転ファイナンス・リース取引(日商簿記1級)
- 所有権移転外ファイナンス・リース取引(例外処理のみ日商簿記2級)
- オペレーティング・リース取引(日商簿記2級)
今回はオペレーティング・リース取引の仕訳方法について解説します。
オペレーティング・リースの要件
オペレーティング・リースの要件は下記の判定フローによって区分されます。
- 解約不能(ノンキャンセラブル)
- フルペイアウト
上記1つでも満たない場合は
「オペレーティング・リース」になります。
- ファイナンス・リースは「売買取引」
- オペレーティング・リースは「賃貸借取引」
【売買取引】
→固定資産を購入する
→資産で計上(オンバランス)
【賃貸借取引】
→固定資産を借りる
→費用で計上(オフバランス)
↓詳しい内容については下記をご参照ください。
オペレーティング・リースの仕訳方法
オペレーティング・リースは賃貸借処理となります。
ファイナンス・リースで使用するリース資産・リース債務は用いません。
リース料の支払いは支払リース料(費用)で計上し
決算時は未払費用(負債)の計上をします。
次の例題に沿って詳しく解説します。
(解答)
(1)リース契約時
仕訳なし
※オペレーティング・リースは資産計上しないため。
(2)X2年3月月決算時
支払リース料 | 40,000 | / | 未払費用 | 40,000 |
支払リース料:60,000×8ヶ月/12=40,000円
※X1年8月-X2年3月の8ヶ月
こちらは経過勘定の仕訳処理になります。経過勘定の仕訳方法は下記をご参考ください。
未払費用の代わりに「未払リース料」を使用する場合もあります。
(3)X2年4月1日の再振替仕訳
未払費用 | 40,000 | / | 支払リース料 | 40,000 |
※(2)の洗い替えになります。
(4)X2年7月31日のリース料支払い時
支払リース料 | 60,000 | / | 現預金 | 60,000 |
(2)で前期分(X1年度)の支払リース料は計上しましたが
(3)で洗い替えたため、1年分の60,000円で計上します。
(2)で負債は未払費用で計上します。
未払金にしないように気をつけましょう。
まとめ
今回はオペレーティング・リース取引の仕訳方法について解説しました。
ファイナンス・リース取引と比べるとシンプルで簡単な処理になります。
またオペレーティング・リース取引のように資産計上しない処理をオフバランスといい
ファイナンス・リースのように資産計上する処理をオンバランスといいます。
※資産・負債があるB/S(balance sheet)にオンするため、オンバランスといいます。
コメント